1 ニオイエビネの人工交配
ニオイエビネのシブリングクロス(同原種交配)は発芽が難しく、なかなか大量に苗ができません。
フラスコ内でタネ蒔きしてから半年~一年位かけで徐々に発芽し、苗を順次フラスコ移植し、馴化出来る大きさの苗になるまで3~4回の再移植を繰り返し、2年~3年位はかかるのが普通です。
ニオイエビネの成木ですら栽培が難しいなかで、馴化成長させるのは容易ではありません、栽培上手で馴れた方でも初開花までには、サツマより数年多くかかり、かなりの数が淘汰され貴重な苗に成ります。(開花までタネ蒔きから6~10年位要します)
現在出回る人工交配ニオイエビネをみますと、殆どがキリシマエビネの血が入ったミクラが多いようです。
自然界のニオイエビネと言われる苗にもコオズ・ミクラ等がかなり存在し、交配苗により判明することがあり、それらの交配苗は発芽成育も良好です。
(ニオイエビネの形態は優性遺伝し外見ではなかなか判明できません。)
今後やはり花色だけでなく、花形の良い花が求められると思います。
その夢の花はまだ少ないながらも人工交配により作出され、やはり増殖難で一般にはなかなか普及していません。
(自然界では昆虫が無差別交配を繰り返したのに対し、人工交配は両親を吟味して交配しますので、当然より優れた花の出現確立がよくなります。)
1:試験管の液体培地での発芽
      (播種後3ケ月)
2:フラスコ固形培地への一回目のプロトコーム移植
   (播種後4~5ケ月)
3:フラスコ固形培地への二回目の苗移植
   (播種後約1年)
 ♀御蔵紫宝(ニオイエビネ)
   ×
 ♂紫殿の園(ニオイエビネ)
 ♀香 庵(ニオイエビネ)
   ×
 ♂紫雲涼(ニオイエビネ)
 ♀御蔵紫王(ニオイエビネ)
   ×
 ♂御蔵龍鳳(ニオイエビネ)
4:フラスコ固形培地への三回目の苗移植
  (播種後約1年半~2年)
5:フラスコ固形培地への四回目の苗移植
(播種後約2年~3年)最終移植
6:馴化可能フラスコ苗の状態
  (播種後約3~4年)
 ♀輝陽香(ニオイエビネ)
   ×
 ♂紫殿の園(ニオイエビネ)
 ♀霧紫香(ニオイエビネ)
   ×
 ♂喜紫王(ニオイエビネ)
 ♀御蔵式部(ニオイエビネ)
   ×
 ♂聖紫殿(ニオイエビネ)
7:馴化写真
  (播種後約3~4年)
8:馴化一年後の写真
   (播種後約4~5年)
9:馴化三年後の写真
  (播種後約6~7年)
♀静 山(ニオイエビネ)
  ×
♂濃紫香№1(ニオイエビネ)
 ♀天紫梅(ニオイエビネ)
   ×
 ♂青紫殿(ニオイエビネ)
 ♀天紫梅(ニオイエビネ)
   ×
 ♂黎 明(ニオイエビネ)
10:馴化四年年後の写真
  (播種後約7~8年)
   初開花見込み苗
※コルヒチン処理フラスコ苗『4倍体苗』
以上の苗より、2年~3年より多くかかります.
 ♀聖 香(ニオイエビネ)
   ×
 ♂天紫梅(ニオイエビネ)
 ♀御蔵紫王(ニオイエビネ)
   ×
 ♂御蔵輝星(ニオイエビネ)
  



0:目次
1:ニオイエビネの人工交配
2:シブリングクロスは難発芽
3:簡単馴化方法
4:当園のニオイエビネ×sib.
5:斑入り苗交配
6:キバナニオイ
7:倍数体(染色体)
8:フラスコ培養室
9:人工交配/初心者向き
10:エビネ交配品種名及び用語
11:人工交配プロセス